MUJINTO cinema CAMP 2016 を終えて
『MUJINTO cinema CAMP2016』無事全行程を終了いたしました。
ご参加いただいた皆様、アーティストの皆様、スタッフチーム本当に本当にありがとうございました。
今日はかなり長いですが、これまでの想いと過程をここに記させてください。
昨年1人思い立ち始めた『MUJINTO cinema CAMP』。
昨年は下見から全てのプレス活動HP作成などあらゆることをほぼ1人で1ヶ月半で行い、設営も音響さんカメラマンを含めた4人で敢行しました。
誰がどう見ても無茶だったことは明らかですが、それでもやはりやってよかったと今でも思っています。
そして、今年。
本当にたくさんの方々がサポートしてくれました。
そして僕の無茶振りを全て叶えて頂きました。
本当に感謝しています。ありがとうございました。
who does the giving and who does the receiving in a relationship should be reciprocal.
『提供する側とされる側の概念をできるだけ少なくする』
隣にいる人を少しだけ楽しくポジティブな気持ちにさせられたらそれはとても素敵なことだなと思っています。
そして僕らは提供するだけでなく、いろんなタイミングでいろんな事を得てまたそれを還元する。
『ある』『ない』
大草原を見て、それを何もないと思うのか、全てがあると思うのかそれは思考次第で、日々の生活でも『ない』を探すより『ある』を探したほうがきっと見え方も変わってくると思うのです。
『遊び』
遊び方は決まった説明書があるわけでなく、作り出したもん勝ちです。
誘導された遊びでなく作り出した遊びへ。楽しもうと思えば何だって楽しめる方法があると思うのです。
今年も含めた『MUJINTO cinema CAMP』はこれからもそういう概念を創っていきたいと思っています。
『MUJINTO cinema CAMP』は単なる映画フェスではありません。
映画好きが集まる映画フェスより、いろんな楽しい事の出来る人や空間の中に映画もある、そんなイベントでありたい。そこで初めて新しい事が始まると思っています。
今年は映画だけでない音楽の要素もたくさん盛り込みました。
演奏してくれた、シリーモンキーさん、ナカムラマサさん本当にありがとうございました。
本当にどちらもカッコよかった。素晴らしいアクトでした。DJ、VJチームも本当にありがとう。
食事もMO:TAKEさんにこちらも本当に尽力していただきました。
次回はまだ未定ですが、できるだけ音楽の要素はもっと増やして行こうと思っています。
装飾チームもアドバイザーとしてきてくれたエリーさん、MAZ fantasy pens works、会場にあった看板などはほとんど前日当日にその場でペイントしてくれたものです。
本当にずっと描き続けてくれました。ありがとう。
スクリーンについて
今年僕の中で一つ大きな夢であり、どうしてもやりたかったことが実現しました。
約300インチのスクリーンを製作しました。
『MUJINTO cinema CAMP2016』開催が決定した頃からT-plasterの水口さんにスクリーンをどうにか作れないかと相談していました。
移動の問題や強度、様々なところでかなり難航し、完成したのは本当にギリギリでした。特に今回の会場の搬入の問題や設営面でかなりの制約があったため、通常の野外やキャンプ場などだけで考えるのとはまた格段に問題が多くかなり難航しました。
スクリーンは物体的にももちろん必要なものですが、それだけじゃない概念として、象徴として本当に大切に思っています。
スクリーンが建つ前のその空間には、今まで何もなかったのにスクリーンをみんなで建ててそこに写すとそこに映画が誕生する。
そしてそれは映画を作った方、映画を見ようとしてくれている方への精一杯のリスペクトです。
システムや単管で組むのではない、どうしても木で作りたかった。
言ってしまえば今の時代、壁とプロジェクターとブルーレイさえあれば野外上映なんて誰でも出来るかもしれません。でも僕はそんなの上映じゃないと思う。街に映画は溢れて欲しいと思っているけど、そこにはキチンとしたラインも必要だと思う。
スクリーン(映す部分)も300インチで野外ということでいろんな映画関係の会社に連絡を取りましたが、あまり相手にされませんでした。当たり前かもしれませんが既存の仕組みの中でしか話を聞いてくれませんでした。
そこで相談したのはライフスペックという概念を打ち出しているオールユアーズさん。
アパレルという業界でうちと近しい思想の会社です。
彼らに一から開発してもらうことになりました。
彼らの製品には様々な仕掛けがありますが、その中の一つ『ONE SWING PARKA』は撥水加工を施された生地を使って少々の雨ならパーカーでしのげてしまうという製品。
この技術を応用し、スクリーンの生地自体にもその撥水加工を施してもらいました。
さらに約300インチとなると横幅も6mを超えてきます。
そこで実は今回のスクリーンは裏側にかなり大きなファスナーを搭載し6分割できるようになっています。表はそのファスナー部分を覆い隠すような加工が施されています。
昼間は少し継ぎ目が見えますが夜になるとほとんど見えません。
いずれはこのファスナーの組み合わせでいろんなスクリーンタイプへの対応もできるようになればとも思っています。
生地の素材、装飾、その他細かなところはこれからまた改良を重ね、いつかさらにより良いスクリーンを作ることができるように現在も考えています。
そんなわけで、T-plasterさんとオールユアーズさんと試行錯誤を繰り返しコンストラクトフィルムワークス
のスクリーンは完成しました。
ヒノキを使ったスクリーン枠はかなりの強風にあおられてもビクともしません。
また組み立て式で分解できるので小さめのトラックで様々な僻地でも搬入することができます。
撥水加工の施したスクリーンは雨に降られても水が染み込むことがありません。
最高にかっこいいスクリーンができたと思っています。そこに映画が映ってスクリーンとして完成した時本当に胸がいっぱいでした。
そして来年。まだ正確なことは何も決まっていませんが、2年間でコアをつくるというコンセプトで2年間が終了しました。
来年この力の集結をさらなるものへ繋いでいき、カルチャーを創造したい。
来年きっとまたお会いできるように1年間準備し、また無茶振りを考えようと思っています。
今回はオフィシャルのスチールに川島彩水さん、ムービー制作に神谷年寿さん、メインメディアとしてHYAKKEIさんにご協力いただき、アイリッシュウイスキーJAMESON、キリンビール、ハンモックenoさんにご協賛いただきました。また会場とさせていただいたヴィレッジインクスタッフの皆様、ボランティアスタッフの皆様本当にありがとう。
スチール、ムービーが完成しましたらまたご報告します!
最後になりましたが、何よりも当イベントを見つけ出しご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました!
MUJINTO cinema CAMP運営委員会
Construct film works 代表 三宅恭平